避雷針は建築基準法で 20m 以上の建造物には設置が義務づけられています。
避雷針はあくまでも建物などの構造物を直撃雷から護るためのもので、電子機器を保護するものではありません。
一方、避雷器(アレスタ)は電源線及び電話線、同軸ケーブルや各種の信号線を伝わってくる、いわゆる誘導雷サージから高価な電子機器を保護するものです。
避雷針は直撃雷に付随して発生する誘導雷に対しては効果はありません。
避雷器内部には「サージ吸収素子」が入っており、雷サージによる過電圧を抑えて電子機器に与える影響を少なくします。
サージ吸収素子は通常使用される供給電源・信号などの定格電圧には動作せず、それ以上の過電圧が来た時に動作します。
雷サージとは雷が発生して稲妻が大地に接触して発生する高い電圧のインパルスのことを言います。
このパルスはきわめて短い時間に電気信号が発生している状態のことです。
一方、ノイズは比較的高周波で低電圧のものをいいます。いずれも電子機器には有害なものです。
直撃雷サージは雷雲の雲底(下部)の電荷によって地表面上の電荷が誘起され蓄積されます。
この電荷によって強力な電界が生じて電界強度が50kv/m位に達すると大気が絶縁破壊して直撃雷になるといわれています。
直撃雷は避雷針や鉄塔などのアンテナに落雷することが多く、 そのために避雷針などは招雷針或いは受雷針の役目をしているといえます。
直撃雷のエネルギーは非常に大きく、現状では避雷器を使って直撃雷から大事な機器を守るための有効な手段はありません。
一方、誘導雷サージは付近の高い建物や、立ち木、アンテナなどからの直撃雷から電流が流れ、 周囲に強力な電磁界が生じて送電線や通信線にサージ電圧が発生して誘導してくるサージのことです。
また、誘導雷は雷雲間での放電によって生じることもあります。現在、雷による被害は圧倒的に誘導雷から生じているといわれております。
この誘導雷サージから大事なパソコンや電子機器を保護するのが避雷器です。
耐雷トランスは一種の電源用の避雷器といえますが、耐雷トランスは主にシールド付の絶縁トランスで受電系から侵入する雷サージを減衰させるためのものです。
勿論、避雷対策として有効ですが、直雷に近い場合、アースからサージが侵入しますと防げないのが実情です。
比較的安価な避雷器(特にモリブデン避雷器)を保護する機器の前後に設置したり、 また経済的に耐雷トランスを設置できないところは、モリブデン避雷器と同時に従来型の避雷器を多段に取り付けることにより、より万全の避雷対策が可能となります。
UPSは(Uninterruptible Power Source)の略号ですが、無停電電源装置と訳されています。
UPSは一時的な商用電源の電圧降下、瞬時停電などの電源トラブルが原因で、 パソコンなどのデータが損失したりすることを防ぐ目的で使用されている電源装置(バッテリー)です。
しかしながらUPSは避雷器ではありませんので雷サージが侵入してきた場合、 UPS自体を破壊したりしいてはパソコンなど電子機器を損傷する場合があります。
従いまして、UPSの入力側(一次側)に避雷器を取り付けることが望まれます。
故障した避雷器を弊社に送っていただき、調査を致します。
ですが、その調査報告書で保険審査が通るかどうかは保証致しかねます。
避雷器内の被害状況を確認致しますのでお客様側で分解などしないで下さい。
例えば、電源を入り切りした際に発生する過電圧が影響し、頻繁に入り切りされるのでしたら数年も使い続ければ劣化していく可能性があります。
弊社と致しましては5年交換をお勧めしておりますが、チェッカーで点検して正常範囲内であれば継続してご使用いただけます。
建物に鉄骨などの金属が使われている場合、鉄骨を伝って雷サージが侵入し、裏側に鉄骨がある警報器、検知器などを誤作動、破損させたりする可能性があります。
また避雷針に落雷し、避雷針のアースを雷サージが通過する際の電磁波により誤作動、破損させたりする可能性があります。
この場合、避雷器で保護することは不可能です。
まず、防爆対応とは「ガス、粉塵などの環境で対応できるか?」というものです
大きなサージが来た際、ギャップ素子内、またはソケットの接触部でスパークする可能性があります。
弊社では防爆認定、保証など出来かねますのでご了承下さい。
電源用避雷器は温度ヒューズを付けておりますので安全ですが0とは言い切れません。
信号用は熱を持ちますが0とは言い切れません。
余程の大きい雷サージがくれば、ライン自体が焦げたり溶けたりしますし、配線の接触が悪ければスパーク(フラッシュオーバー)で粉塵爆発、水蒸気爆発の可能性も0ではありません。
ゴミや埃でも火災の可能性はあります。
弊社で使用しております「酸化亜鉛素子(ZnO)」「酸化モリブデン素子(Mo)」は通常劣化で短絡モードになりますが、想定以上の雷サージで破壊される場合は断線となります。
電源用には安全のため地絡防止用のヒューズがありますので、ヒューズが切れれば断線となります。
弊社で使用しております「シリコン素子(ZD)」は通常劣化で短絡モードになりますが、想定以上の雷サージで破壊される場合は断線となります。
「ガスチューブ素子」は素子内のガスが無くなれば放電しにくくなりますので、断線モードになっていきます。
光ケーブルの中には強度を保つためにテンションメンバーという金属のワイヤー(鉄芯)が入っておりますので、これを通じて雷サージが侵入して機器を損傷することがあります。
ワイヤーに電気的な繋がりはありませんので、避雷器の必要はありません。
処理方法としまして、ワイヤーのみをアースと接続して機器の方には持っていかないようにしましょう。
また、光ケーブルからの光信号を電気信号に変える「変換器」の電源には避雷器が必要ですので、変換器のスペックに合った避雷器を選定して下さい。
弊社販売の雷サージカウンタはラインにセンサを取付け、そのラインに雷サージが何回通過したかを判るものです。
詳細は雷サージカウンタ製品カタログをご覧下さい。
避雷器による直撃雷の保護は物理的に不可能です。
JIS classⅠの10/350μsを直撃雷と錯覚されている方がおられますが、JISでは直撃雷とは記されていません。
直撃雷に近い誘導雷でもケーブル自体が焼損することがあります。
ボンディングのため避雷針のアースを屋内に引き込むこと自体危険です。
引き込んだ場合、通過時の電磁波で周辺の機器が破損されることもあり、更に機器の耐圧より高くなり返って侵入しやすくなります。
IEC規格と日本の実状の違いを理解した上で対策をおこなって下さい。
屋内の電子機器は外部機器と伝送ケーブルで繋がっており、大地間には電位差が生じます。
耐圧の低い機器から侵入しにくくするためには避雷針のアースとは5~10m以上は離して軽減することをお勧めします。
RF-3□□(RF-4□□)には増設端子⑨⑫があります。
増設端子を接続することで3線×2台の6線を保護することができます。
8chの場合は4線式避雷器を2台使用します。
下図はBCD3桁パリティ付信号を例にしたものです。
C+,C-を接続することで全線間の保護が可能となります。
一度、弊社へ電話、メールでお問合せ下さい。
ワイエムエンジニアリング様は2015.1に廃業致しました。
販売に関しましては東亜エレクトロニクス(株)ハマトウカンパニー殿へお問合せ下さいませ。
RP-24は最大連続使用電圧が38Vとなっておりますので、通常使用電圧が38V以上になると避雷器に負担がかかります。
ですのでAC24Vが38Vを超えなければご使用いただけることとなります。
波高値×変動率は38V以内ですのでAC24Vでもお使いいただけます。
波高値:24V×√2=33.6V
変動率:33.6V×1.1(10%)=36.96V
並列接続のみの製品が多いのですが、機器によっては直列接続のみの製品もございますので仕様書をご確認下さい。
直列接続
電源用直列の場合、ソケット内を通過しますので負荷電流に上限があります。
信号用直列の場合、D-,D+のシリコン素子側を電子機器側に配線して下さい。
並列接続
並列の場合、通過しませんので負荷電流に上限がありません。
接続端子はL+,L-側でもD+,D-側でも同じですので、接続し易い方をご使用下さい。
電線の長さ、太さによって線抵抗値が変わってきます。
電子機器側ラインの線抵抗r₁よりも避雷器側ラインの線抵抗r₂が大きければ、避雷器の処理に遅れが生じる可能性があります。
設置の際は必ず避雷器を通過するような接続を心がけましょう。
線間には「シリコン吸収素子」が使われており、応答速度は速いが容量が小さいという特徴があります。
接地間には「酸化亜鉛素子」が使われており、応答速度はシリコンより劣るが容量が大きいという特徴があります。
シリコン素子のみでは容量が小さいので直ぐ壊れてしまい、酸化亜鉛素子のみでは処理速度が劣るので機器を保護しきれない可能性があります。
そこで、2つを併用し酸化亜鉛素子で処理しきれなかったサージをシリコン素子が処理することで酸化亜鉛の弱点を補填しています。
劣化すると動作開始電圧の数値が下がっていき、定格電圧信号付近まで下がると本来の電圧信号を消してしまいますので、そうなると交換になります。
モニタ端子には「フォトカプラ(内部で電気信号を光に変換し再び電気信号へ戻すことによって、電気的に絶縁しながら信号を伝達する素子である。)」という部品が使われております。
つまり、雷サージが通過した一瞬のエネルギーをフォトカプラが光に変換し、電気信号に変換することで瞬間的に通報出力ONにすることはありますが、そこから通報を受ける側の機器にサージが流れることはありません。
ですが、通報出力のラインが長く、建物外部より引っ張ってきている場合は避雷器を通さず、直接通報出力のラインに雷サージが侵入する可能性がありますので保護が必要かもしれません。
逆流雷でBが破損する可能性があります。
また、ラインからの侵入の場合、機器の耐電圧が避雷器の動作電圧よりも低いと機器が破損します。
逆に、機器の耐電圧が避雷器の動作電圧よりも高いと機器が破損する前に避雷器が動作しますので機器が保護される可能性があります。
Aの避雷器アースから逆流雷で侵入しても、Bの避雷器で処理します。
お使いの機器によっては耐電圧とは別に、機器内部に雷害対策素子が組み込まれているものもあります。
機器メーカーが自社機器を保護するために取付けているものなのですが、こちらが避雷器よりも先に動作してしまうと避雷器では保護できない可能性があります。
渡り配線しない場合、避雷器が処理した雷サージが被保護機器のアース線から侵入し、機器を壊してしまう可能性(逆流雷)があります。
処理速度が速い避雷器に渡り配線することで避雷器に身代わりになってもらい、被保護機器の負担を軽減します。
原因としましてはON/OFF時の「逆起電圧(電源電圧とは逆方向に数百から数千Vの高電圧が発生する現象)」により、過電流が回路に流れていると考えられます。
リレーにSE-100を並列に接続することで保護回路を作り、リレーの負担を軽減させることができます。
また、DC電源の場合はダイオードを逆流しないように接続することでも有効です。
直付けタイプの避雷器メンテナンス(交換、又は点検)をする際、避雷器を取り外さなければなりません。
予め断路器を取り付けておけば、活線状態での避雷器の取り外しが可能となります。
断路器を取り付けしなくてもご使用いただけますが、安全面を考えるとメイン電源を落とすこととなり、機器を止めてしまいます。
プラグイン式の避雷器であればエレメント(本体部)を外してもソケットで活線状態になっておりますので断路器は不要です。
断路器の選定についてですが30A以上のヒューズ付、又はヒューズなしを推奨しております。
30A未満のヒューズ付はご遠慮下さい。
理由としまして、地絡防止のため避雷器にもヒューズが付いており、避雷器よりも低いヒューズの断路器を使用しますと断路器側が先に切れてしまいます。
この場合、避雷器は正常だが回線が途切れた状態となりますので避雷器が効果を発揮しません。
1次側に取り付けると先に避雷器が壊れ、ブレーカは正常のままという状態になる可能性があります。
この場合、その後の雷サージに対応できなくなり、ブレーカを通して機器を破損させることになります。
ブレーカが落ちたら困るので一次側に取付けたいという方もいらっしゃいますが、上記理由で安全性を考えるとブレーカが先に落ちた方が良いと思われます。
メインブレーカの場合、1次側は電力会社の管轄ですので触らないで下さい。
2次側に取り付けると先にブレーカが落ち、ブレーカを通過した雷サージを避雷器が処理することで機器を保護します。
電源は落ちますがその後の雷サージは入ってこれないので安全という考えです。
ではサブブレーカの1次側、2次側の両方はどうでしょう?
確かに2段構えということで効果はありますが、お勧めは致しません。
理由としまして、1次側の避雷器が雷サージをアースに流している間は瞬停となり、他のサブブレーカ共に影響を与える可能性があります。
また、避雷器が劣化するとアースに流した漏電状態になりますので、それをメインブレーカが検知し、電源が落ちる可能性もあります。
サブブレーカの1次側の場合ですと管轄内がダウンするだけですが、メインブレーカの1次側の場合ですと管轄外まで影響を与えますのでご注意下さい。
雷サージ吸収素子とは、ある一定の電圧を超えるまでは高抵抗体として応答しないが、超えると低抵抗体となり、アースへ過電流を逃がすという役割があります。
その一定の電圧のことを「動作開始電圧」といい、酸化亜鉛やシリコン素子などがあります。
線間素子は部品を保護します。
線間電圧の素子は一定の電圧まで上がらないようにするための素子が使われています。
機器側の信号部分には過電圧で壊れやすい精密部品が使われており、精密部品に掛かる電圧を抑えることで保護します。
接地間素子は機器の耐圧以下に電圧を抑えて保護します。
線接地間電圧の素子は一定の電圧を超えると低抵抗となり、過電流をアースへ逃がすための素子が使われています。
例えば、機器側耐電圧が1kVとして、過電圧2kVが掛かったとします。
その際、接地間素子の働きで、機器耐圧1kV以下(500V以下)にすることで機器を保護します。
JIS規格に避雷器が故障した際の短絡事故防止のために「分離器は内部的(組込み)又は外部的(製造業者による要求)でもよい。」という文言があります。
弊社電源用避雷器には内部的組み込みとしてヒューズを内蔵しておりますので、ヒューズが切れることで短絡事故を防ぎます。
特に弊社から分離器の機種指定はございませんが、取付されるのであれば30A程のヒューズのものを推奨致します。
注意事項としまして、1線切れることで他の回線も一緒に切れるタイプの分離器を使用されますと、避雷器の他の回線が生きているにも関わらず機能しない状態になります。
1線づつ分離される分離器であれば問題ございません。
ソケットと本体が一体となった避雷器には断路器(ナイフスイッチ)30Aの取付を推奨しております。
短絡防止用ではなく、理由は電源を落とさずとも断路器で電源と避雷器を切り離すことで、メンテナンスを容易にするためです。
電源を落としても問題ないのであれば取付ける必要はございません。
電源用避雷器
LEDランプは電源ラインの電流を利用し、常時点灯させています。
温度ヒューズが雷サージの熱で切れるとLEDは消灯します。
交換ランプ付信号用避雷器
避雷器が劣化した時の漏れ電流を利用し、点灯させています。
電流が漏れていますので、正常な信号を送れていない可能性があります。
同軸ケーブル用避雷器・その他
チェッカーの使い方を参照して下さい。
ご希望であれば同軸ケーブルのアタッチメントをお付け致します。
避雷器の劣化で標準の数値以下or以上で電圧を抑えている可能性があります。
本体を抜いて信号が正常になる場合は避雷器が原因となります。
弊社チェッカーはJIS規格に基づいた動作電圧(1mAを素子に流した時点での電圧)を計る機器です。
計測の流れは以下の通りです。
①チェッカーを表1.ピン番号の所へ接続します。
極性がありますので赤を+、黒を-に接続します。
表1.素子符号ZD-1の場合は逆方向のチェックも必要ですので極性切替スイッチを「逆方向」に切替ます。
②RANGEを切り替えます。
200V以下の箇所を計測する時はRANGEを200Vに…
2000V以下の箇所を計測する時はRANGEを2000Vにスイッチを合わせます。
※2000VRANGEでも200V以下の計測は可能ですが、精度が悪くなります。
③TESTスイッチを上げた状態で数秒待ち、数値が止まると計測完了です。
表1.確認内容の範囲内かを確認します。
各型式の点検方法は点検方法資料よりダウンロードできます。
表1.<伝送回線用避雷器 SF-112>
保護素子位置 | 素子符号 | 測定端子 | ピン番号 ⊕-⊖ |
印加電圧 (レンジ) |
確認内容 |
---|---|---|---|---|---|
機器側線間 | ZD-1 | D1-D2 間 | 5-4※1 | DC200V | 25 - 30V 範囲内であること |
線-接地間 | G 1 | L1/E 間 | 7-8 | DC2000V | 225-345V 範囲内であること |
線-接地間 | G 2 | L2/E 間 | 2-8 | DC2000V | 225-345V 範囲内であること |
外線側線間 | G 2 | L1/L2 間 | 7-2 | DC2000V | 225-345V 範囲内であること |
※1.ツェナーダイオードZD-1は正方向と逆方向の両方をチェックします。(極性切替スイッチを使用します。)
ピン番号を間違えると通電していないため、数値がオーバー状態になります。
また、RANGEを200Vにしたまま200V以上の印加電圧は計測できません。
JIS規格により1mAを流した時の電圧と定められています。
ですが、各社構造が違いますので「仕様書を見てピン番号と許容範囲がわかる」が前提となります。
もし、弊社チェッカーを使用して避雷器に不具合が発生しましても、他社製品に関しましては対応致しかねますのでご了承下さいませ。
レンタルサービスがございますので、レンタル日数、金額に関しましては弊社までお問い合わせ下さいませ。
レンタル利用規約がございますのでご覧頂きますようお願い致します。
夏季は梅雨時期の前にされることをお勧めいたします。
冬季は特に日本海側から山間部にかけて発生致します。
多頻度に検査されますと劣化の原因にもなりかねますのでご注意下さい。
電源用避雷器は常時点灯、故障時はヒューズ切れで消灯となります。
常時電源が通っている設備であれば、その電源を使って光りますが、メンテナンス時に通電していない、または電源を入れることができない設備であるならばモニターは光りませんのでチェッカーが必要です。
信号用避雷器は常時消灯、故障時は漏れ電流で点灯となります。
サージ吸収素子が劣化した時の漏れ電流で光らせています。
常時信号を出しているような設備であれば光りますが、イベントによって信号を出す(数秒ごとに一瞬だけ通信するような)設備であれば、電流が無いとモニターは光らず、判断が困難なため、チェッカーは必要です。
チェッカーは1mA流した時の電圧で良否の判断致します。(JIS規格)
SA-200という避雷器を例に上げて点検資料でご説明致します。【SA-200点検資料】
下部に良否判定の項目があります。
指示通りの端子、レンジで計測すると1mA流した時の電圧がチェッカーの表示されます。
確認内容の423-517V範囲内であれば良判定ですが、例えば400Vとなっていれば劣化してきていると判断できます。
この微妙なラインですとヒューズが切れなかったり、漏れ電流が弱かったりしますので、モニターでの判断は困難です。
範囲外になったからと言って不良という訳ではなく、プラグインを抜いてみて信号に異常が無ければ「△」、異常があれば、避雷器が信号を邪魔していると判断できますので不良となります。
JIS C 5381-11に電源の地絡を防止するために避雷器と分離器を組み合わせた「短絡電流耐量試験」というものがあります。
分離器の目的は避雷器が故障で短絡して、地絡事故を起こさないために、安全に回路を切り離すことができます。
弊社電源用避雷器には分離器(ヒューズ)が内蔵されておりますので、現場での短絡電流耐量試験は必要ありません。
ソケットと本体が一体となった避雷器には断路器(ナイフスイッチ)30Aの取付を推奨しております。
短絡防止用ではなく、理由は電源を落とさずとも断路器で電源と避雷器を切り離すことで、メンテナンスを容易にするためです。
電源を落としても問題ないのであれば取付ける必要はございません。
国内輸出貿易管理令と米国輸出管理規則(EAR規制)はよくお問合せがあります。
避雷器のHSコードは【8535.4】です。
HSコードとは「輸出統計品目表の番号」「関税番号」「税番」のことであり、貿易の際に世界各国共通のコードとして使われます。
食品、製品、材料などが何であるのかをコード化し、各国で共通コード化されていることによって、貿易業務をスムーズにします。
外為法に基づき、その製品が大量破壊兵器などの製造に関係するかを管理します。
避雷器については、輸出貿易管理令別表第1の1から15の項に記載された規制の対象となる項番はありません。
その製品に米国の製品や技術が使われているかを管理する規則です。
弊社では使用しておりません。
「該非判定書」が必要な場合は弊社へお問合せいただけましたら発行致します。
COCOM規制はワッセナー協約に移行しており、避雷器は「非該当」となります。(キャッチオール規制16項で決まります。)
但し、輸出の際は、最終需要先の確認と使用目的の調査をしておくことが必要となります。
◆需要先:過去に大量破壊兵器に係わったかどうかで、なければOKですが、危険な需要先をHPで確認して、その記録を残しておくことが必要です。
◆対象国:安全保障貿易管理<経済産業省>の通達 1.輸出許可・役務取引許可申請関係名称/外国ユーザーリストより確認してください。(規制等内容は都度変わります。)
尚、輸出に関しまして弊社は、各国の電源事情および接地方法違いもあり、故障等含め一切関知致し兼ねます。